飛行機は10000m以上を飛ぶときが多いですが、ではその時の客室の高度はどのくらいでしょう?
意外と高いんです。
飛行機によって高度は違いますが、約2000m前後であることが多いです。
富士山が3776mですから、大体五合目近辺の高度に近いですね。
車で五合目まで行けますので行った方もあるかと思いますが、通常では空気が薄いと言う感じはしないですよね。
でも地上が1気圧としたら客室は0.8気圧位ですので若干地上よりは空気が薄い事には間違いがありません。
この高度ですが離陸した後、飛行機が上昇するのに伴って客室高度も少しずつ上がっていきます。
大体200から300ft/min(1分間に70mから90m上昇)します。
降下する時は逆に下降します。
この時の方が上昇より耳が詰まりやすくなりますね。
これは与圧システムによって自動的にコントロールされます。
外は10000mなのに客室が2000m前後に保たれるのはエンジンから客室へ圧縮空気を送り、客室の気圧を高くしているからです。
要するに目に見えて膨らみはしませんがこの状態は風船と同じです。
客室から外へ押し出す圧力は飛行機によって少し違いますが、限界があります。
ですのでこの限界に達した後に飛行高度を上げていくとそれに伴って客室高度もさらに上がって行くことになります。
皆さん、飛行中あまり空気が薄いと言う感じはしないと思いますが、お酒を飲む人は気を付けたほうが良いですね。
空気が薄いとお酒のまわりも早いんです。
私が乗務した経験の中でも何度も飲みすぎによって倒れた方がいます。
その都度、CAから操縦席に連絡が来るのですが、大体その時は酸素ボンベから酸素吸入をしてしばらく安静にしてもらいます。
1時間もしたら大体皆さん回復します。
飛行機のでの飲酒はほどほどに!