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飛行機関連

飛行機のエンジンの驚くべき製造均一性!

左(上)はB747-400のPrimary EICASと呼ばれるCRT(画面表示装置)の写真です。
今見えている情報は主にエンジンの回転数(N1)、エンジンの排気ガス温度等エンジンに関するものです。

エンジンの推力はFADEC(ファデック)と呼ばれる航空機用エンジンの全ての制御を行う制御装置(コンピューター)でコントロールされています。

制御の基準になるものは左上の青くN1と書いてあるエンジン回転数です。
左から第一エンジン、右端が第四エンジンの物でそれぞれ87.3、87.4、87.3、87.3となっています。(単位は%です)

FADEC(ファデック)はこのエンジン回転数を一定にしてエンジンごとの推力にばらつきが無いようにしています。

その下にあるEGT(排気温度ガス)の値はエンジン回転数を一定にした場合の結果として出てくる温度ですが、その値に注目してください。
第一エンジン735度、第二エンジン735度、第三エンジン737度、第四エンジン738度です。

ほとんど同じような数字ですね。
他のエンジンとの差はたった3度です。

同じエンジンだからそりゃそうだろうと言えばそうなのですが、おのおの製造日も稼働時間も違うエンジンです。
凄いと思いませんか?

何が凄いのと思われるかもしれませんが、エンジン回転数は同じになるようにしていますので当然数値はそろいますが、EGTはもう少しバラツキがあっても不思議ではありません。

おのおの別々のエンジンなのに結果として出てくる排気ガスの温度はたった3度くらいの違いしかないと言う事は、エンジン製造時の均一性が素晴らしいと言う事です。
すべて同じ温度と言う時もあるほどです。

こんなに感動するのは私だけかな?
私はこれを見るたびにGE(ゼネラル・エレクトリック社)の技術の高さに感心します。
(B747-400に搭載されるエンジンは発注した航空会社で選ぶことができますので航空会社によってはGEとは限りません。)

古い飛行機は4台あるエンジンの稼働時間はそれぞれ違う場合が多いですが、それを整備する整備士の腕も素晴らしいと言う事ですね。

これだけエンジンの均一性が高いとある心配があります。
それは同じ稼働時間のエンジンは壊れる時も同じような所が壊れる可能性もあると言う事です。

これは滅多にない事とは言え、2エンジンの飛行機には致命傷です。
私はB777にも乗務しましたが、新しい飛行機ほどエンジンの製造日や稼働時間がほぼ同じで、この気持ち悪いくらいの二つのエンジンの数値の一致を順調と思う反面、少しは気にしていました。(特に稼働時間が同じエンジンでは・・・。)

ですのでエンジンが止まるような重大な故障があった場合にはその原因となった部品を特定して、他の飛行機のエンジンの同じ部品の全頭検査をする時もあります。

また逆に一つのエンジンだけ20度も違うという時もあるのですが、その場合はそのエンジンはまだ壊れてはいないけれども何処かの故障の前触れともいえるかもしれませんね。

時には高度な均一性も危うさが潜んでいますね。

このPrimary EICASには他の情報もあるのですが、それについては次回に説明します。

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